陰で支える誇り
高校野球青森県大会決勝が終わりました。
決勝に残ったのは、夏の大会6連覇を目指す青森山田高校と、
松山ケンイチくんがちょびっとだけ?通った大湊高校。
ケンちゃんファンとしては、こりゃあもう大湊高校を応援するっきゃないでしょう
というわけで、仕事中にもかかわらず時々パソコンで試合結果をチェック。
お!
一点先行!
ぎゃ!
逆転された!
おお!
9回表で点が入った!
もしかしてもしかするかも!
あと一点!!!!
けっぱれ、大湊!
所長の目を盗んで、一人でハラハラドキドキ、あやしい人間になってました
結果
9回表の大湊高校の追い上げも及ばず、
4-3で、青森山田高校が甲子園へのチケットを手にしました。
う~ん、残念
夕方のニュースでも、ちらっと見たんだけど、
大湊ナインと一緒に泣いた
ピッチャーの和田君が
「一球一球心をこめて投げたんで悔いはないです」って言ってた。
でも、
やっぱり悔しいだろうな・・・
下北から初の甲子園出場という夢はまた来年に持ち越されてしまったけど、
みんなよく頑張った
大湊も青森山田も、どっちも頑張った
決勝がこんなにいい試合で終わって、良かった
青森山田は、さすがでしたね~。
特にケンちゃんのファンじゃなくても、青森県人としてはどうしても留学生が多い高校よりも地元の子が多い県立高校を応援したくなっちゃうんだけど、web東奥の応援メッセージを読んでたら
「彼らも中学卒業してすぐ親元を離れて、知らない土地で懸命に頑張ってきたのだから応援しましょう!」
みたいなことを書いてた人がいて、ミジンコもちょっと反省しちゃいました
そうだよね。
何処出身だろうと、今は青森県に住んでて、青森の高校の代表なんだもんね。
今まで流した汗や涙に、なんの違いもないものね。
甲子園で青森山田旋風を巻き起こしておくれ~
ところで、
ミジンコは、こんな球児たちの影で人知れず汗を流してるひとりの青年に、心をギュってわしづかみにされました。
その青年を知ったのは、去年の夏の大会が始まる直前のTV放送です。
青森市営球場のグラウンドの芝は、全国有数の美しい芝だそうで、その芝を整備する青年へのインタビューでした。
去年ここに残しておこうと思っていたのに、うっかり忘れてました
ケンちゃんのインタビューとおなじくらい感銘を受けたので、今年こそは書き残しておきます。
ミジンコあたまなので、何かとうろ覚えですから、意訳ってことで・・
去年のインタビューです。
「毎朝6時から夜9時まで雑草を抜いたり、芝を刈ったり、水撒きしたりなどします。少しでも手を抜けば、それなりのだらしない芝になってしまうし、手をかければ芝もそれに応えて美しく強くなるんです。
だから、決して手を抜けないし、やはり大変です。
でも・・・
選手たちは、ここでプレイして、勝ったり負けたりして泣くんですけど、
勝っても負けても、ここに(彼らの)3年間を置いて行くわけじゃないですか。
3年間を、ここに置いて行くんですよね。
自分は、それを思うと泣けてきます。
だから、プレイしやすい、いい芝生を作ろうと思うし、がんばらなきゃ!って思います」
まだ22歳(去年です)の若者ですよ!イトキチやプーやダニーと同じ年頃の青年ですよ!
なのに、
時間とか想いとか形にできないものの、かけがえのなさや重さや尊さを知ってるんですね。
それも、理屈や知識としてじゃなく、自らの血肉のように知ってるような感じです。
ちょっと恥ずかしそうにインタビューに答える陽に焼けた笑顔に、ケンちゃんと同じ、真摯でひたむきなさわやかさを感じました。
でも、なぜ、こんなにもグラウンド整備にひたむきに向き合ってるのでしょうか。
その答えは、今年のインタビューにありました。
去年のインタビューでウルウルしちゃったんですが、
今年もまたウルルルしちゃったよ~
夢への舞台守る誇り
「6月中旬の青森市営球場。グラウンドキーパーの坂本真一さん(23)が、トンボを手にグラウンドに出た。厚手のパーカーにスタジアムジャンパーまで着込んだ季節はずれの格好。トンボを押し引きし始めると、すぐに汗が噴き出した。
「暑くてしんどいけれど、ここで慣れておかないと、大会の2週間、いい仕事ができないから」
大会期間中、球場は40度近くに達することもある。減量中のボクサーを思わせる厚着は、そんな過酷な夏に備えたものだ。
高校卒業後、市文化スポーツ振興公社に就職。すぐにグラウンドキーパーに配属された。今でこそ球場の“守り手”として高校野球が頭を離れることはないが、「最初は仕事がどうしても好きになれなかった」。野球を心理的に受けつけなかったためだ。
小学低学年の時、キャッチボールの最中に硬球が頭を直撃し頭骨が変形するけがを負った。それを機に芽生えた野球への忌避感。以前はよく見ていた野球中継も、始まるとチャンネルを変えるようになった。
だが、グラウンドキーパーとして迎えた2年目の夏、野球との距離が一気に縮まった。仕事を覚えるので精いっぱいだった1年目には感じ取れなかった球児の思いを知ったからだ。
「俺がちゃんと捕球していれば……」。声をあげて悔し泣きする選手。真っ赤に目を泣き腫らし、言葉も出ない選手。敗れたチームの選手がベンチ裏で見せる人間模様に衝撃を受けた。
「泣くほど悔しいのか。甲子園って、そんなに大事な夢なのか」――。グラウンドキーパーの誇りと責任を痛感した。
土の状態ひとつでバウンドが変わり、失策やけがにつながりかねない。痛恨のエラーで、つかみかけた甲子園切符が逃げていく。「その選手は生涯、この球場を恨むかもしれない。僕が整備した球場でそんなことはあってほしくない」
球児へのそんな思いを胸に、毎日、手を土まみれにする。見たくもなかった野球中継も今では、ボールの跳ね方を学ぶ教材だ。
「いいグラウンドをありがとう」。昨夏の決勝戦後、高野連関係者に言われたこの言葉をかみしめながら、熱気が去ったグラウンドに立った。達成感で自然と涙がこみあげてきた。
グラウンドを守り、選手の夢を守る。今年の夏も、最高の舞台に仕上げ、選手を迎えるつもりだ。」
(木瀬武)
もうひとつ。
「決勝晴れて」とてるてる坊主
大会が始まってから事務室の前に大きなてるてる坊主をつるした坂本さんは、毎日てるてる坊主に願いを書いた短冊を下げていました。
27日予定だった決勝戦の日に書いた願いは
「最後は笑顔で終わりたいから降らないで下さい」
なんかさ、坂本青年の想いが伝わってきて胸がいっぱいになっちゃうね
こういう、本当の意味で誇り高い人が整備したグラウンドでプレイ出来た球児たちは、ほんとに幸せだと思います。
ケンちゃんといい、坂本青年といい、こんな素敵な若者たちがいる限り
日本も地球もまだまだ大丈夫
って言う気がしました
ケンちゃんが働く現場にも、きっとこういう人がたくさんいて、ケンちゃんを陰で支えてくれてるんだろうなあ。
ケンちゃんはそういう人たちへの感謝をいつも心において仕事してるものね。
ミジンコも、気がつかない所で自分を支えてくれてるいろんな人に感謝の気持ちを忘れたくないなあ。
でもな~、
親とか、家族への感謝って、案外忘れてるんだよな~
ケンちゃんや坂本青年を見習わなければね~
| 固定リンク
| コメント (8)
| トラックバック (0)
最近のコメント