ドラマ銭ゲバ感想(2)
さぁよぉなーらぁ〜〜ただぁ〜ただただぁただぁ〜
いとぉ〜しきぃぃ〜日々よぉ〜
かりゆし58のエンディングテーマソング「さよなら」が耳について離れない〜
気がつくとこればかり口ずさんでます。
松友kikiさんのおかげで、上のYou Tnbe 動画を見ることができました!
kikiさん、ありがとうございます〜!
ああ、泣けるよ。
せつないよ。
動画見ながらこの歌を聞いてると、せつね〜せつね〜。*((艸д・。`*)゜*。
いのちは始まった時からゆっくり終わっていくなんて信じない
僕が生きる今日はもっと生きかった誰かの明日かもしれないから
言葉にできない思いは涙に形を変えてこぼれるのでしょう
さよなら ただ ただただただ 愛しき日々よ
二度と戻らぬ日々よありがとう
さよなら ただ ただただただ 愛しき日々よ
ずっと忘れないだろう僕は君を
失ったページはどれくらい
また夜がやってきて
残された余白はどれくらい
また朝は訪れる
あ〜、泣いた
歌詞を聴いてると卒業シーズンにピッタリのように思えるけど、
ミジンコみたいに半世紀以上生きてるとね〜、人生の卒業の方が身近でさ。
周りの大切な人たちを一人また一人と見送ることが多くなってね。
だから、残された余白はどれくらい、ってのがズーーーン!って腹にこたえるって言うかね〜。リアルっていうかね。
それだけでもせつないのに、この歌には風太郎の生き様が重なるもんだから、ボディブロー効き過ぎて息ができなくなるっていうかね〜。
言葉なんか出てこないよ。
親の庇護を失った子供が、どうやって生きてきたのか。
なんて考え始めると、
胸がきりきり痛くなる。
養護施設を抜け出したのは、大好きなお母さんを奪っていったお金に復讐する決心をしたからだろうけれど、方法なんて考えてなかっただろう。目の前の酔っぱらいの財布が当座の軍資金に見えてもしかたがないよ。復讐を果たすまではなんとしても生き延びなければならないんだもの。
やさしいお母さんが教えてくれた「清く正しく生きる」とか、「お金より心が大事」とか、
そういう価値観が絶対的に心の奥で風太郎を支配してるはずなのにね。
お母さんのように清く正しく生きることが美しいことだと、お金よりも心が大事だと、誰よりも強く信じているのにね。
よりによって、そんな風に生きてるに違いない親切なお兄ちゃんにバットを振り下ろしてしまったんだもの。
お母さんが教えてくれた価値観とは真逆のことをしてしまった風太郎は、その時点でその価値観を心の奥の奥にしっかり封印するしかなかったんだよ、きっと。自分のからだにしっかり刻印するみたいに何度も何度も何度も何度も何度もバットを振り下ろすことでさ。
わずか10歳でさ。
手負いの獣みたいに吠えて。
哀し過ぎるよ。
ゆすったりたかったりだましたりとりいったり盗んだりしただろう。
裏切ることなんか空気を吸うくらいに容易いことになってさ。
きっと片手だけで人を殺せるくらいの握力だって手に入れて。
もしかしたら殺しだってしてきたかもしれないと思ってたけど、それはなかったみたいだけど。
やくざな世界に守ってもらう事もなく、大切な人を守るなんていう大義名分もなく、たった一人で、ただただお金に復讐するために生きてきた。そんな風太郎にとっては、復讐することと生きることは同意語になってしまったのかもしれない。
どれくらい人を傷つけてどれくらい自分も傷ついて生きてきたのか想像もできない。
一番大切なものはなんだ。
教えてやるよ。
銭ズラ。
と言い放つ風太郎。
その短い一言には風太郎が抱えてる痛みや哀しみや悔しさやせつなさや虚しさまでが凝縮されていて、大きなエネルギーの塊を打ちつけられたような重い重い、重すぎる衝撃があった。
一番大切なものは銭ズラ。
そう言いながらも、心の奥底には、清く正しく生きることが美しいことだという価値観が、通奏低音のようにずうっと流れていて。
現実にはそんな価値観なんか爪の先ほどの役にも立たないってことを思い知らされていて。
母の価値観にがんじがらめにされながら、憎むべき父と同じようにしか生きられなくてさ。
人間は憎むもののようになる。って言葉があったな。
自分を鏡のように映し出す人間や、自分の奥底で通奏低音のように流れ続ける価値観のままに生きていられる人間が許せなくてさ。自覚もできないまま憧れと憎悪のはざまで揺れ動いて。毎晩うなされるほど苦しんで。憎むべき父を憎み切れなくていたいけな子供のように泣いてさ。
お父さんを殺せなくて、歩きながら涙をぬぐうシーンの風太郎は、ほんとうに、
傷付いた弱弱しい子供にしか見えなかった。
まだまだ誰かに守ってもらう事が必要な、いたいけな子供でしかなかった。
どんな想いで、お父さんに1円玉を投げつけたんだろう。
あのシーンの風太郎の
銭ズラ
と言った声が、胸の奥でずーーっと鳴り響いてて消えないよ。
風太郎の失ったページに、愛しい日々なんてあるんだろうか。
それとも、
こうして戦った日々のすべてさえ、愛しい日々になるとでもいうのだろうか。
あうううう
せつねえよ~~。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
このせつなさの前では
おっとビックリ!なシャワーシーンや、見てる方が照れるじゃねーか!なキスシーンや、
思いがけないキュートな舌出しシーンすら、ほとんどインパクトがなかったズラ。
いや、まあ、萌えたけど
舌出しケンちゃんは意外過ぎて可愛すぎて、一瞬心臓が跳ね上がったことは白状しておこう。
母心を引き出すお芝居にかけては、松山ケンイチは秀逸だ。
あんなにしっかりとした存在感があって、きちんと自分の足で立っているたくましい青年なのに、その奥にいつでも無垢な幼子が同居しているように感じられる。
銭ズラ
俳優松山ケンイチが風太郎としてその一言を声にすると、
その短い一言の中に風太郎が生きてきた過去と現在の全て、この先の未来すらが塊になってズシンと伝わってくるような気がする。
風太郎を演じてくれてるのがケンちゃんでよかった。
しみじみそんなことを思った。
ところで、新しいデカいテレビ画面で見てると、
ケンちゃんだけ、素ッピンのような気がするんだけど、気のせいかな。
ニキビとかも役作りかなって思うくらいお肌が生っぽいよね?
役作りだったらすごいな。
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コメント
銭ズラって言うとき鬼気迫るものがあるよね。
あの一言を聞いただけで、
松山くんが完全に風太郎になってるって思えるよ。
萌えたけど、それ以上に辛かったな、見てて。
お父さんとのシーンと伊豆屋のシーン。
痛々しくて、泣けてきた。
迫真なんてもんじゃなかった。
完全に風太郎だった。
まだ3話なのに
最終回どーなるんかな・・・
考えたくないな。
投稿: カメレオン | 2009年2月 3日 (火) 00時09分
カメレオンさん、おはよう!
あの「銭ズラ」は、どっちも完璧だよね。
あの短い一言に風太郎という人間が凝縮されてるみたいだった。
カメレオンさんの言う通り、完全に風太郎だった。
ほんと、まだ3話なんだね~。
信じられないね。
最終回・・・
考えたくない。
でも、岡田さんがどうもっていくかも興味深々なんだけどね
投稿: ミジンコ | 2009年2月 3日 (火) 06時52分
お父さんに1円玉を投げつけた後
涙を拭いながら歩く風太郎が
かわいそうでかわいそうで…
あんなに憎い父なのに殺せないんだね
やっぱり親子なんだ…
そう!風太郎くん「すっぴん」ぽいよねぇ
ヒゲ剃っているから肌荒れ?って思ったけど
そこも計算だったりしてぇー
わい原作読んでないからさー
茜ちゃんが今後どうなるのか…気になるぅ
「風太郎さん
あんなに可愛く笑えるようになったのにね
第4話、「もうちょっとバカっぽい」方がご出演で
どうなって行くんだ!!「銭ゲバ~
投稿: お京 | 2009年2月 3日 (火) 17時29分
ミジンコさん、こんにちは
ミジンコさんの文章、心にしみます。
風太郎は、人をたくさん傷つけることによって、自分自身もたくさん傷ついている。
そして、その行為を自分自身に課しているようにみえます。
無意識に、自分を壊しているというか、罰しているというか・・・
憎むべきは、きっと父親で、でもそれを直視できずにお金を悪の根源にして、
父が変わってしまったのも、お金のせいにしたのでしょうか。
自分の犯した大きな罪も、お金のせいにすれば、少しは楽になったのでしょうか。
いや、そうしなければ、生きてこれなかったのでしょうね。
10才で、すべてを失って、大きな罪を背負い、生きていく方法は、これしかなかったんでしょうか。
子供のように泣く、大人になった風太郎をみると、もう楽にしてやりたくなります。
でも、その道はもう一つしかない気がして、こわいです。
投稿: しん | 2009年2月 3日 (火) 17時48分
お京さん、おはようございます。
だったんですね。
でしたよ~。
お父さんとのシーンやその後歩きながら涙をぬぐうシーンは、
母心かきむしられましたね~。
お京さんも
ミジンコも
全国の母(心)が涙した銭ゲバ!
来週は、涙に加えてお笑いも登場なんでしょうか(笑)
食堂兄との二役!
楽しみでしかたないよ~
ね~、お肌が生っぽいんだよね。

刑事さんの方がお肌がきれいなんだもん
役作りだったらビックリだよね
茜ちゃんがどんどん可愛いくなって、
原作を知る身としてはこの先を想像したくないよ・・。
みんなが幸せになれればいいのにね・・・。
でも、銭ゲバだから無理か・・。
祈りたくなるドラマだよね
投稿: ミジンコ | 2009年2月 4日 (水) 06時41分
しんさん、おはよう!

しんさんのコメント読んでまた涙が・・
ホントだね。
無意識に自分を罰してるみたいに思えちゃうよね。
全部お金のせいにしなければ生きていられなかったんだろうね。
そして、いつのまにかそのこと自体が生きる目的になってしまったんでしょう。
そうじゃない生き方なんて思いもつかなかったんだろうね。
あ~せつね~
>子供のように泣く、大人になった風太郎をみると、もう楽にしてやりたくなります。
でも、その道はもう一つしかない気がして、こわいです。
なんかね~、風太郎に駆け寄って
もう苦しまなくていいから!もう充分苦死んだんだから!
もっと世界を信じてよ!って叫んで、抱きしめていたくなるよね。
しんさんが書いてる「もう、一つしかない道」じゃない道を
一緒に探してあげたくなるよね。
あ~、せつね~。*((艸д・。`*)゜*。
見るのが辛いわ。
でも、今週の二役楽しみすぎてわくわくしてるけど
投稿: ミジンコ | 2009年2月 4日 (水) 06時54分