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宣教師さんも感動のDQNネーム

ミジンコの母、サクちゃんの本名はちょっと、というか、かなりかわってます。
今で言うDQNネームってやつかも。
小さい頃、名前の事でかなりからかわれたらしく、非常に嫌がってました。


息子のプーが中学生の頃、同級生に アンナちゃんという女の子がいた。
アンナちゃんのご両親はキリスト教会の宣教師さんだ。
クリスマスやイースターやサンクスギビングの集いによく招待してもらったので仲良くなったのだが、ある日、アンナちゃん のお母さんの リタさん が ミジンコ にたずねた。

「 ミジンコサン ノ ナマエ モ  プークン ノ ナマエモ タクサン アルデショ?
ヨク キキマスヨ。 デモ オバアチャン ノ ナマエ キイタコト アリマセン。
 メズラシイ デスカ? ドウイウ イミ デスカ?」

う~ん・・・・・、どういう意味ですか?と訊かれても・・・・・・・。
確かに珍しい名前だし、他に聞いた事はないけど・・・・・・。
大急ぎで辞書をめくったミジンコは、まさにピッタリの単語を発見して叫んだ。

「Sacrifice!」

そう。
サクちゃんの名前は、犠牲になるとか生贄とか、そういう意味を持つ。
サクちゃんの両親(ミジンコのジジババなわけだが) は、特に何か篤い信仰心を持ってたわけではなさそうだったのに、なんで娘にこんな名前をつけたのかしら?

叫びながら、まったりとそんな事を考えていたミジンコは、ふとリタさんに目を向けて、びっくらこいた。
リタさんは胸の前で指を組んで上を見上げて何かブツブツ唱えていたかと思うと、やおらミジンコの手を取って
「スバラシイ、、、オバアチャン ノ ナマエハ スバラシイ ナマエ  デス、、、、、」
と言ってぽろぽろと涙をこぼしたのである。

ビックリしたよ~。
そりゃあね、ミジンコも、サクちゃんの名前はいい名前だと思ってるよ。
サクちゃんが黙って引き受けてきた、名前そのものの波乱万丈な人生を思えば、サクちゃんの名前は、本当に重みのある美しい名前だと思ってるよ。
けど、まさか宣教師さんをあそこまで感動させるような名前だとは、さすがに思ってもみなかったよ。
まあ、リタさんがクリスチャンでしかも宣教師さんなので、受け止め方もその重みも違ってたんだろうけどね。

サクちゃんの 「サク 」は サクリファイス の「サク」

サクちゃんにリタさんの事を伝えたら、少しは自分の名前が好きになったようで、ミジンコも嬉しかった。
プーたちが中学校を卒業して、リタさんとも疎遠になってしまったが、あの時のあのひとこまのために出会ったのかなあと、出会いの不思議に思いを馳せることがある。
だって、あの事がなかったら、サクちゃんは死ぬまで自分の名前を好きになる事はなかったかもしれないから。 それじゃぁ、あんまり悲しすぎるから、神様がリタさんを通じてサクちゃんに伝えてくれたのかもしれない。
ミジンコはクリスチャンでもなんでもないけど、そう思わずにはいられない出来事でした。

出会いって、ほんとに不思議です。

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